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全員参加型(ごちゃまぜ)のまちづくり

人とのつながりの力であらゆる社会課題と向き合う

 

(一般社団法人えんがお、栃木県大田原市)

· 日本 JAPAN,地域性:小都市,運営(起点):福祉・その他,取り組み:交流拠点,資金:自己資金・助成金・寄付・その他

〈コンセプト〉

人とのつながりの力であらゆる社会課題と向き合う

〈特色〉

学生と高齢者とをつなぐことで、街の活性化を図っています。法人として、メインで動いているのは3名で、うち2名は非常勤です。1名は自分です。そのほかに学生サポーターが約20名います。若者の力を街の力として発揮してもらうことで、高齢者の笑顔を引き出し、地域自体を盛り上げていく活動をしています。

〈概要〉

高齢者の孤立を若者の力で解消していくということがベースにあります。独居高齢者のお宅を訪問して、困りごとを解消していきます。拠点は、高齢者にとっては「居場所」になり、若者は勉強をしながらお年寄りの知恵などに触れて成長していく場となっています。もともと空き家になっていた5軒を借り上げて、それぞれ以下としています。

■高齢者の居場所

■若者のシェアハウス/定員5名(大学生~社会人)。地域活動に積極的に興味を持つ方向け

■地域食堂/週1回開催。孤立の予防のため、地域のみんなでごはんを食べる

■シェアキッチン/“週1日店長制度”としており、残りの6日をシェアキッチンとして利用。シェアキッチンの2階はレンタルオフィス

■障がい者向けのグループホーム

これらすべてが徒歩2分圏内にあります。いろんな世代や立場の方たちが、隔たりなくかかわりあっていく場をつくっています。

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〈取り組みをスタートした時期〉

2017年5月

〈取り組みをスタートしたきっかけ〉

以前、作業療法士として働いていたときに、「1週間に1回、電話でいいから誰かと話がしたい」という高齢者に出会いました。この出会いをきっかけに、高齢者が孤立している現実があると感じ、これはどうにかならないものかと考え始めました。関係者や専門職の皆さんに相談しながら思いを醸成させていくと、作業療法士の枠のみの活動では、どうしても根本的な解決には至らないという壁にあたったため、思い切って踏み出しました。

〈運営コスト〉

今、4期目で年間1200万円くらいの予算です。一月あたり100万円くらいです。

■収入100万/月

■経費約80万/月(年間の収入を12等分した場合。人件費率40%)

〈運営に必要な費用概算〉

■自主財源/家賃収入、利用料、世代間交流費、シェアプレイス(一日店長:テナント料)、会費(賛助会員)、講演会費、自費サービス費…600万円

■助成金・補助金…300万円

■寄付会費…100万円

基本的に、活動はすべて有償で行っています。事業を継続し、他地域に波及させていくためです。生活保護など経済的な不安が大きい場合や、緊急性が高い方に関しては、無償で支援することもあります。

寄付金は単発のものや応援してくれる方から不定期にいただくことが多くなっています。

補助金に関しては、アンテナを高くし、使えるものをしっかり活用していくことですね。補助金を頼りにするのではなく、あくまで活用していくことが賢明だと考えています。行政に働きかけるきっかけとして補助金を活用しながら、逆に行政に対して有効な補助金の提案をしていくこともあります。

〈持続させるための仕組みや工夫など〉

常に新規事業を構想し、補助金を活用しながら、3年目以降を目途に黒字化できるような計画を立てていくことだと思います。

新規事業を立ち上げるうえでは、しっかり黒字化できるものを計画します。見通しと事業計画が正確であることがソーシャルインパクトを与え、かつ黒字化を目指せるものにしていくと思っているからです。見通し通りに行くわけではないのですが、お金の入るところをしっかり押さえて挑戦していくことが、活動の安定につながると思っています。

〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉

ケアマネジャーさんや家族との連携は、失敗しながら学んでいきました。具体的には、自費サービスであるがゆえに本人・家族とだけ話をして進めてしまい、ケアマネジャーさんからご指摘いただいたことなどです。しかし、その仕組みがわかってからは逆に連携をとりやすくなり、お互いに紹介し合うような間柄になっています。乗り越え方としては、目の前の人が喜んでいるかどうかにタスクフォーカスして、目の前の人が喜んでいるなら、まずはよしとしています。

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〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉

多くの人を巻き込むことはできているなと思います。多くの人を巻き込むことは、課題の解決のための大きな波となっていきますし、波及効果も望めると感じています。そのための発信も、おおむねがんばれていると思います。やってよかったと思うことも、同じく多くの人を巻き込み、多くの応援者を得られたことです。

〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉

今の悩みは、社会変化をどう広げるか、という部分です。 地域密着だからこそできることをしていますが、手の届かない地域(他県など)にどう影響を広げていくかが課題です。発信だけにとどまらず、他の地域にどう伝え、広めることができるかを考えています。実際、自分が行っていることは、地域密着だからできているのだと思っています。他の地域に進出する計画も特に考えてはいませんが、取り組みの内容をできる限りオープンにして、真似できるところはぜひ、いっぱい真似してくださいというスタンスでやっています。

〈今後のビジョン〉

障害者向けグループホーム開設の次に、子ども事業をやろうと思っています。具体的な内容は、検討中です。庭で子どもが遊べる“居場所”を、今までとは別拠点でつくっていきたいと思っています。2023年の開設を目処としています。近隣の空き家で、障害者、子ども、高齢者、学生が分断されることなくかかわり合えるコミュニティをつくります。これまでの拠点と行き来し、交流を活性化できるコミュニティにしていくことを目指しています。

■事業名:全員参加型(ごちゃまぜ)のまちづくり

■事業者名: 一般社団法人えんがお

■取材協力者名: 濱野 将行(一般社団法人えんがお代表理事)

■事業所住所:〒324-0051 栃木県大田原市市山の手1-9-10

■サイト:https://www.engawa-smile.org/

■取材・まとめ:鈴木 隆浩(居宅介護支援事業所勤務)

■取材時期:■年■月

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