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ヨリドコ小野路宿

あるといいながあるところ。


(一般財団法人ひふみ会まちだ丘の上病院、東京都町田市)

· 地域性:中都市,運営(起点):医療,取り組み:交流拠点,資金:自己資金・医療保険・介護保険・助成,日本 JAPAN

〈コンセプト・特色〉

あるといいながあるところ。

〈概要〉

「ヨリドコ小野路宿」は、東京都心から車で約1時間ほど離れた町田市の里山“小野路”にある、古民家を改装した複合施設。同じ町内にある「まちだ丘の上病院(まちおか)」が運営しています。

鎌倉街道の旧宿場町として栄えた町田市小野路町。宿場町の風情を残しながら、緑豊かな自然をたたえます。この何百年も続く日常のなかに、医療や健康や人々のつながりが溶け込んでいる、そんな“拠り所”を目指して、「ヨリドコ小野路宿」は2020年秋に誕生しました。

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〈運営主体〉

「一般財団法人ひふみ会まちだ丘の上病院」

主体は一般財団法人ひふみ会まちだ丘の上病院(まちおか)が担います。まちだ丘の上病院は、78床の療養型病院と重症心身障害児者の療育施設を運営しています。病院だからといって、「自分らしい」暮らしをあきらめないための選択肢を提供できるような病院づくりを目指しています。

また、共同でかかわるのは、諏訪中央病院の名誉院長でもある鎌田實医師が所長を務める一般社団法人地域包括ケア研究所と、一級建築士事務所秋山立花です。

〈取り組みをスタートした時期〉

2017年11月16日

〈取り組みをスタートしたきっかけ〉

まちだ丘の上病院(まちおか)は、医療機関として多くの生と死に向き合ってきました。そして、そのなかで、”私たちは本当に地域の人々にとって必要な医療を届けることができているのだろうか”という問題意識をもち続けてきました。

現代人の多くは病院で人生の最期を迎えます。決して、病院での看取りを否定するわけではありませんが、みんな本当に自分の生き方や死に方に選択肢を持てているのだろうかと問い続けてきました。

そんななか、医療者自身が病院という壁を越えて地域に出ていくことで、「医療」がもっと地域にとって身近なものになるのではないかと考えたからです。

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〈運営コスト〉

運営のための資金の調達には以下の点を工夫しています。

①収益性の確保できる事業を組み合わせること…ヨリドコ小野路宿では、地域でニーズの高い訪問看護ステーションを運営しています。一定の稼働を達成すれば採算確保が見込まれます。

②初期投資を減らすこと…できるだけ初期投資を抑えるため、国土交通省の補助金を取得したり、DIYにより初期投資を減らす工夫をしています。

③運営コストを低減させること…運営管理の仕組みを簡素化するとともに、ボランタリーな力を生かすことで、運営コストを低減させる工夫をしています。

〈運営に必要な費用概算〉

400万円/月

〈運営資金の確保〉

自費、介護保険、医療保険、その他の公的補助

〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉

江戸時代から続く旧・宿場町であることから、長くこの地に暮らす人々も多く、30年前に移り住んできた方が新参者と呼ばれるような、とても保守的な地域柄であることです。私たちの取り組みは、ともすれば変化を好まない地域の人々にとっては、受け入れにくものと映ってしまうことがあります。

これを乗り越えるために、できるだけ自分たちの軸を明確にし、地域の人々にとって意味のある取り組みをしていることをていねいに説明することに力を入れてきています。

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〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉

ヨリドコ小野路宿では、事業を始める段階で、かなりの時間と労力をかけて、基本コンセプトづくりに取り組んできました。MISSION(命)とVISION(標)、CORE(芯)とCREDO(基)など、この事業が何を大切にし、何を目指すかをとても明確に定め、共通認識をもてるようにしました。

結果として、ヨリドコ小野路宿の事業に関心をもつ多くの方々が、このコンセプトに共感しかかわってくれていることが、関与者の輪を拡大に寄与しています。

〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉

地域の交通インフラ問題です。旧宿場町の街並みや里山を保全するために、開発が制限されている地域であるため、道路事情が悪く、公共交通機関も限られており、かつ駐車場などの確保も容易でないなどの制約があります。

そのようななかで、高齢者や障がいのある方も含め、必要な移動を可能とし、ヨリドコ小野路宿のような場所を活用することを促すためには、従来型の公共交通インフラとは異なる仕組みが必要ではないかと考えています。

〈持続させるための仕組みや工夫など〉

ヨリドコ小野路宿では、できるだけ持続可能な取り組みにすることにこだわってきています。

ヨリドコ小野路宿がSDGsに沿ったものであり、古民家を改装したり古材を用いた建築などを手掛けたり、できるだけこの地でとれたもので資材をまかなったり、環境負荷が低いものを用いたりしています。

また、ボランタリーな自主的なコミュニティによって運営されていくような仕組みづくりを手掛けています。自主的な参加者が多くなることで、より参加意識の高い関与者が増えることを目指しています。

〈今後のビジョン〉

町田市小野路町の中心地、宿通りの町並みは宿場町の風情を残し、緑豊かな自然をたたえています。この何百年も続く日常の中に、自然と”医療”や”健康”が溶け込んでいく、そんな場所を目指しています。

「あるといいながあるところ。」は、ヨリドコ小野路宿のキーメッセージですが、ヨリドコ小野路宿を起点として、この地域の至る所にヨリドコらしい場所が広まり、地域全体に「あるといいな」がちりばめられたような地域になっていくことを目指しています。

■事業名:ヨリドコ小野路宿

■事業者名:一般財団法人ひふみ会まちだ丘の上病院

■取材協力者名:藤井 雅巳(一般財団法人ひふみ会まちだ丘の上病院理事長)

■事業所住所:〒195-0064 東京都町田市小野路町892-1

■サイト:https://yoridoko.com/

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