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特別養護老人ホーム やわらぎの郷

カフェスペース

気持ちが和らぎ、和む、心のこもったおもてなし

 

(社会福祉法人幸志会やわらぎの郷・なごみ、千葉県市川市)

· 地域性:中都市,運営(起点):介護・福祉,取り組み:交流拠点,資金:その他,日本 JAPAN

〈コンセプト〉 

「私たちは和(やわらぎ)を大切にしています。」 

「和」という漢字は「やわらぐ、なごむ」といった意味があり、お客様、職員それぞれが当法人のサービスを通して気持ちが和らぐ、和むような心のこもったおもてなしを提供することを目指し、このコンセプトを掲げています。従来の介護のイメージを払拭するためにも、一人ひとりが考えて、それぞれの和を提供していけたらと思います。   

〈特色・概要〉 

やわらぎの郷では、1Fに40名ほどが利用できるカフェスペースがあります。こちらのスペースはご入居者やご家族、職員等、どなたでもご利用いただける空間を用意しています。気軽に外出したり買い物に行ったりするのは困難でも、同じ施設内にもそのようなスペースを配置することで、当法人ではご利用者様の生活支援だけでなく気分転換も行えることと考え、さらに生活のメリハリを与えQOLの向上等、さまざまな相乗効果を生み出せると考えます。 

また、面会のスペースとしても活用しており、ご家族様と入居者の方が居室ではなく、このカフェでゆったりとした時間を過ごし寛いでいらっしゃいます。一緒に利用している職員とも会話の機会が生まれ、ご要望をその場でうかがうなど、ご家族との信頼関係が築きやすくもなっています。 

その他にも、こちらのスペースを活用し、地域住民を対象とした勉強会や施設見学会も開催し、「介護保険とはどういう制度かわからない」などの地域住民のニーズに対して社会福祉法人が求められる役割を果たし、それが結果として地域包括ケアシステムの一環としても機能しているかと思います。   

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〈取り組みをスタートした時期〉 

2005年4月   

〈取り組みのきっかけ〉 

社会福祉法人として、2005年に立ち上げた社会福祉事業です。特別養護老人ホーム、短期入所生活介護、通所介護、居宅介護支援事業所、収益事業を運営しています。 

千葉県市川市北部で事業展開をしており、地域の皆様に少しでもお役に立てるように日々職員一同がんばっています。 

・2005年4月1日 特別養護老人ホームやわらぎの郷 開設 

・2005年4月1日 やわらぎの郷ショートステイ事業開始 

・2005年4月1日 やわらぎの郷デイサービス事業開始 

・2005年4月1日 喫茶スマイルムーン事業開始 

・2012年4月1日 やわらぎの郷居宅介護支援事業所 開設 

・2017年11月1日 市川市 総合事業第1号通所事業追加 

・2018年4月1日 松戸市 総合事業通所型サービス追加 

・2020年3月1日 特別養護老人ホームなごみ開設   

〈運営コスト〉 

社会福祉法人が収益事業を行うには、許可申請等が必要となります。あとは内装や集客、従業員の確保といったものが必要になってきます。内装費用は家具その他計器等が必要となり400万円程度費用がかかりました。カフェスペースは8テーブルあり40名ほどが収容できますが、介護度3以上の重度の方も利用されるのでテーブルとテーブルの間を空けるなどバリアフリー対策が最低限必要になってくるかと思います。 

従業員については、特に医療・介護の資格保有の必要はなく、ここでは喫茶の従業員3名が働いています。喫茶店の営業ですと食品衛生管理者の資格を保有している者と保健所への許可が必要となります。カフェ登録だと調理はできませんが、喫茶店登録であれば調理ができるため、メニュー決めもしました。収益事業では税金がかかるため、税務署とのやり取りも必要になってきます。   

〈持続させるための仕組みや工夫など〉 

集客ではないかと思います。デイとショートが併設されているので自然と流入するながれになっていますが、こういった事業はお客様が利用してくれないと続けることは難しいと思います。またお客様のニーズに対して喫茶店だけでなく、生活用品やお菓子などの販売もしていますが、そういったニーズに対して真摯に受け止め、事業展開を考えていく必要があると思います。 

DMの方やとろみの必要な方がいるため、リスク管理も必要になってくるので、従業員同士の連携が取れる環境も大切です。新設のなごみについてもカフェスペースのような入居者様とご家族様が寛げる空間を提供しています。   

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〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉 

集客の面で開設当初は苦労しました。1日の利用者にかなりの変動があったので、在庫リスクを抱えながら、どのくらいの人が1日に利用するのかわかるまでは大変でした。 

最初は認知度がなくて、時給分の売上を出すことができない等、キャッシュフローが低かったこともあり、お客様のマーケティングを拡げていく必要がありました。また、始めたころは何処にいつ行けばいいのかわからないような状態だったので、場所や営業時間がわかるように広告していきました。 

実際に利用していただいて品質のよいものを提供することで徐々に認知されていきました。今では定期的に利用してくださる方が増え、仕入れと販売の予測がつくようになりました。 

要介護の方が利用されることが多いのでお食事に制限がある方もいらっしゃいます。トロミをつける人などは介護スタッフが喫茶従業員に伝えるようにし、DMの方や塩分制限のある方については看護師に確認を取ってから提供するなど、情報共有を漏れなく運営していくことがとても重要なことだと思います。   

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〈今後のビジョン〉 

時代の潮流や状況に合わせて何が一番必要か考えて素早く行動するように心掛けています。5年後、10年後の後期高齢者の人数の推移等は予測できますが、2020年のコロナウイルスのように今まで当たり前だったものが当たり前でなくるなど、高齢者福祉に求められることや事業形態などは日々刻々と変化していくものと考えています。ですから、数年後のビジョン等はあまり持たないようにしています。 

団塊の世代が利用者として増加すると、こういった介護施設は飽和状態になり、良いサービスをしていない施設は淘汰されていくと思います。私たちもサービスの質を上げられるよう、努力していきます。複合的なサービスは求められていくため、今まで通りの介護サービスだけを追求していくだけでなく、その時に必要な、社会に求められることを素早く事業に展開していきたいと考えています。 

■事業名:特別養護老人ホームカフェスペース 

■事業者名:社会福祉法人幸志会やわらぎの郷・なごみ 

■取材協力者名:細川 祐志郎(社会福祉法人幸志会) 

■事業所住所:〒272-0805 千葉県市川市大野438-2 

■サイト:http://www.yawaraginosato.jp/ 

■取材・まとめ:大木幹也(特別養護老人ホーム勤務) 

■取材時期:2020年11月 

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