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メディカルペイ

ポリファーマシーを検出する電子お薬手帳アプリ

 

(株式会社SENSECARE、東京都港区)

· 地域性:大都市,運営(起点):医療,取り組み:啓発・その他,資金:自己資金,日本 JAPAN

〈コンセプト・特色〉

ポリファーマシーを検出する電子お薬手帳アプリです。

〈概要〉

株式会社SENSECAREでは4店舗の薬局を経営しており、居宅の患者さんや認知症の患者さん315名に電子お薬手帳アプリに登録してもらっています。ポリファーマシーの患者さんでは、STOP薬をもれなく検出しアラートします。薬剤師が約1500品目すべてを覚えるのは不可能なため、間違いに気が付きやすくしています。道を忘れても地図のルート検索で医療機関に行けます。また、オンライン服薬指導で、自宅にいながらいつでも訪問薬剤師とコミュニケーションを取れるようにしています。

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〈運営主体〉

「株式会社SENSECARE」介護のシェアリング・エコノミー「アイケアユー」と、薬局向けSaaSサービス「メディカルペイ」を運営しています。代表の私、渡邊輝は薬剤師です。病院勤務後28歳で起業し、調剤薬局を経営しながらMBAを取得しました。東京大学・松尾豊教授の松尾研究室のDL実践講座を履修し、今はひたすらチームで患者さんを心から元気にするアプリや薬局(なごみ薬局)をつくっています。

〈取り組みをスタートした時期〉

2020年4月1日

〈取り組みをスタートしたきっかけ〉

2019年にKhezrianらが、ポリファーマシーは認知機能、身体機能、感情機能の障害に関与すると報告しています。2019年にPorterらは、ポリファーマシーが認知機能障害のある高齢者の死亡率上昇と関連があると報告しているにも関わらず、忙しい薬局でポリファーマシーで削除対象の医薬品をみつけるのが困難だったため、アプリを作りました。

〈運営コスト〉

薬局が月2000円支払うビジネスモデルです。提供価値は、遠隔処方箋受付、クレジット決済、出来上がり通知、お薬手帳データの共有、使用医薬品のスマートニュース、ポリファーマシー検出、使われなくなった薬の薬局間売買、待ち時間ゼロで患者さんはお薬を受け取れることです。

〈運営に必要な費用概算〉

25万円/月

〈運営資金の確保〉

自費

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〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉

日中は薬局を経営し、帰宅後は深夜までソースコードを書き続け、正月もGWも寝る以外の時間は開発に費やしています。どうしても解決できない機能実装もありましたが、Googleのメンバーに聞くなど、世界中の開発者とつながりながら問題を解決してきました。世界で誰も考えたことのないロジックをつくったときはとても楽しいです。私はエンジニアではないのですが、35歳から独学と仲間に教えてもらいながら習得しました。

当時、医療アプリをベンチャー企業が配布する例がほとんどなく、AppStoreに許可されるまで30回近く却下されたときは苦労しました。サンフランシスコに電話でビジネスモデルを説明することで乗り越えました。

〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉

やってよかったと思うのは、アプリがローンチされ、患者さんに絶賛されたとき。薬局の生産性が上がっていると数字で実感できたとき。認知症の方やサポートする方に使ってもらえたとき。実際に無駄な薬が発見できたとき。薬剤師として医師と患者と相談したうえで、無駄に飲んでいた薬を減らすことで有害事象の削減や医療費の削減ができたときです。

〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉

日本中の薬局が、最初は無料から参加できるのですが、マーケティング&セールスに苦労しています。新しいシステムを入れるハードルが想像以上に高く、価値をわかってもらうのが難しいと感じています。開発する時間の捻出にも、とても苦労しています。

アプリが広く受け入れられ、ビジネスがまわればいいのですが、それまでは役割分担ができるほど人を雇えないため、経営・マーケティング・開発の両立をしなければならないところです。が、諦めずにがんばっています。

〈持続させるための仕組みや工夫など〉

テクノロジーによる模倣困難性はあると思っていて、非常に技術の高いコード同士を組み合わせることでユニークなプロダクトにしています。ランニングコストを月に5000円程度、最悪私自身がコードをかけるようにしています。薬剤師とのタッチポイントを増やすアプリにすることで、心理的安全性を担保しています。

〈今後のビジョン〉

今後は私たちがつくった介護のシェアリング・エコノミー「アイケアユー」と、医療情報を連携させます。お薬手帳データから疾患がわかるので、同じ薬を服用している人がつながれる疾患別SNSにします。薬剤師のQAサイトとしても機能させ、プラットフォーム化させます。集まった画像データで褥瘡診断やアトピー診断、虫歯発見、認知機能を低下させる薬のアラート、地域共生のための居宅訪問マップ、困りごとアラートマップ、地域資源マップを組合せて表示させます。

調剤薬局が中心となる健康サポートを、よりスマートに一人ひとりにあったものを提供できる、薬を通した社会インフラにしてきたいです。

■事業名:メディカルペイ

■事業者名:株式会社SENSECARE

■取材協力者名:渡邊 輝(株式会社SENSECARE代表取締役)

■事業所住所:〒107-0052 東京都港区赤坂8-3-3-303

■サイト:https://medical-pay.jp

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