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似顔絵セラピー

心のケアを行うアート活動

 

(村岡 ケンイチ、東京都小平市)

· 地域性:小都市,運営(起点):住民,取り組み:その他,資金:その他,日本 JAPAN

〈コンセプト・特色〉

「似顔絵セラピー」は、患者さんや福祉を受けている方の人生を傾聴しながら、その方の人生の輝いていた瞬間をビジュアルとして残すことで、患者さんはもちろん周囲の人々の心のケアも行うアート活動です。

〈取り組みの概要〉

絵描きがコミュニケーターとなり、患者さんや福祉を受けている方の好きだったこと・夢・仕事・家族との思い出・過去・現在・未来など、人生のお話をお聞きしながら、元気だったときを想像して似顔絵を制作する取り組みです。

優しいコミュニケーションによって、患者さんはもちろん周囲の人々の心のケアも行います。13年間活動し、アートセラピーとして学術的にも効果が立証されています。具体的には、施設に8時間滞在し、40分1組のペースで1日7人程度描かせていただいています。緩和ケア病棟や長期入院している方、精神科、最近は在宅などで描かせていただいております。

〈運営主体について〉

団体「似顔絵セラピー・プロジェクト」

運営主体は代表の村岡ケンイチが中心となり、学会発表や似顔絵セラピーの活動、メンバーには医師も2人入っており、似顔絵セラピーの医学論文の制作、建築士や看護師、秘書の合計5人のメンバーで活動しております。

〈取り組みをスタートした時期〉

2006年12月24日

〈取り組みをスタートしたきっかけ〉

「似顔絵を見てみんなで笑う」。似顔絵が持つ人を笑顔にする力に学生時代から気が付いていました。医療関係者に話したところ、「笑いは健康になる」という話もあり、新しい芸術の形になるのではないか。医療の補完代替療法としてアートの可能性を見出せるのではないかと思い、スタートしました。

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〈運営コスト〉

病院や福祉施設側が費用をすべて負担してくださることが多いですが、最近は高齢者住宅や施設に関しては、施設には宿泊・交通費を負担していただき、入居者のご家族に負担していただくスタイルも増えています。体感していただいた方の喜びや感動をいかに他の施設の方に伝えることが重要かと思います。

〈運営に必要な費用概算〉

1日8時間拘束(1時間休憩)で5万円(税別)。別途、宿泊費・交通費(東京出発)。1組40分、1日平均7組程度描きます。

〈運営資金の確保〉

病院や福祉施設側に費用負担していただくか、施設入居者のご家族に負担していただく形で運営しています。

〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉

一番は「似顔絵セラピー」という新しい価値をどう広げるかということです。13年前には絵で心のケアをするということについてまったく理解が得られず、病院でも相手にしてもらえない日々が続きました。地道に活動を続ける中で、実際に病院で似顔絵セラピーを行い、医療従事者の方々に患者さんの反応を見て実感していただき、口コミや紹介で徐々に活動の幅を広げていきました。年に数回テレビに出させていただいたことも信用度アップにつながったと思います。

活動の中では、患者さんにどう心を開いてもらうかも課題でした。色や描き方、傾聴の仕方などを工夫して少しずつ改善し、今があります。

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〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉

だんだんと似顔絵セラピーが広がってきていると感じることです。定期的にやってもらえる施設が増えてきているのは嬉しいことです。また、患者さんがとても喜んでくれるだけでなく、医療スタッフも医療とアートの新しい関係に驚き喜んでくれるので、そんな瞬間がやってよかったと思うときです。

〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉

13年間活動しているのに、「似顔絵セラピー」をしているのが自分一人しかいないことです。ビジネス(仕事)として活動できる場が少ないので、他者を育成することもできないことが悩みです。現場でアートの新しい可能性を実感しているからこそ、この活動を広めて活躍の場を増やしたいのですが、日本の文化の中に「医療+アート」がまだ定着していないように感じます。もっと海外のようにアートが自然と医療の中で選択されるようになり、活躍の場が広がるといいなと思っています。

〈持続させるための仕組み、工夫〉

似顔絵セラピーの存在を知ってもらう活動を増やすことです。具体的には、似顔絵セラピーを体験してもらう回数を増やすことで、理解が深まるのではないかと考えています。また、アートが好きな医学生や美大生などに向けて、教育機関で教える活動も視野に入れております。それによって将来の似顔絵セラピストが増えるのではないかと思っています。医学生と美大生の異業種の交流なども、似顔絵セラピーの広がりのためには重要な活動であると考えています。

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〈今後のビジョン〉

「似顔絵セラピー」を広めるために、各地域にリーダーを置きたいです。例えば、病院内の一室をアトリエ化して、美大生や地元のアーティストが絵を通じて患者さんのケアをする。そのように各地域で各々の似顔絵セラピーの活動することで、一つの文化として「似顔絵セラピー」を広めたいと考えています。似顔絵セラピーで心を癒される人が増えるだけでなく、地方のアーティストの活躍の場も広げられる活動にしていきたいと考えています。

■事業名:似顔絵セラピー

■事業者名:村岡 ケンイチ

■取材協力者名:村岡 ケンイチ(似顔絵セラピー代表者)

■事業所住所:〒187-0032 東京都小平市小川町1-942-12 ハイツ山本102

■サイト:http://www.nigaoe-therapy.jp/

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